エグい話はなんか読みたくなるよね!!
そして後悔する日々。レンシレンジです。
あれですよ。ネットサーフィンしてる中、なぜか頻繁に出てくる辛い系の漫画広告。
読んでみて絶対後悔するほどのエグい話なのに、なぜか広告クリックしちゃうアレ。
そんな感じで今回の漫画紹介は
これのコミカライズをご紹介。
あらすじ
主人公【バロット】はオクトーバー社と言う巨大企業の裏仕事を請け負う【シェル】の計画により命を落としかける。
しかしシェルの操作をしていた委任事件担当捜査官の【イースター】と、人語を解する金色のネズミ型万能兵器【ウフコック】によって救出される。
全身の皮膚と声帯機能を失ったバロットは移植手術によって一命をとりとめ、彼女を葬ろうとしたシェルとその上層組織であるオクトーバー社の犯罪を取り締まるために、ウフコックに協力することとなる。
しかしシェルが雇っている【ボイルド】と言う男が彼女たちを追い詰めるのであった。
あらすじ終わり
前回の記事にも書いた通り、大今良時先生の作風は
辛い感動・飾らぬエグさ
です。
マルドゥック・スクランブルは元々小説が原作の作品で、先生はその作画担当。
しかし、その作風はきちんと描かれており、原作そのものがエゲツない話であることもあって、めっちゃエグい作品になっています。
そもそも主人公バロットの設定からして【少女娼婦】なんです。
つまり未成年の性的職業。現代日本だと倫理的に即アウトな代物です。
コミック版だと説明が端的なので世界観が分かりづらいのですが、
割とディストピアな雰囲気を持つ世界が舞台となっています。
それというのも、
一般人が凶悪犯罪に簡単に巻き込まれる
立件できなければ凶悪犯罪も無罪放免
頭のネジが飛んだ集団が普通に活動
軍人に対して薬物や肉体改造を強要
ざっと挙げただけでもこの始末。
主人公周辺の話が中心なので、それ以外は平和なのかも知れませんが、やはり倫理観がぶっ飛んだ世界であることは間違いなさそう。
最近だと【PSYCHO-PASS】という作品がかなり近いでしょう。これが好きなら、マルドゥック・スクランブルにもハマる可能性は高いです。
特にエグイ描写がたくさんあるのが第二・三巻。
正直なところ、トラウマになるレベルで救いがありません。
巻き込まれただけの親子が辛すぎるし、後に出てくるその家族も相まって
「警察仕事しろやっ!!」
と叫びたくなります。
逆に安心して読みたいならばオススメは第五・六巻。
これはほぼ純粋にギャンブルのお話なのでドロドロとした裏世界の話はかなり控えめ。
私が一番好きなお話でもあります。
戦闘描写
大今良時先生の作画、戦闘シーンが凄い。
大胆な構図と空間描写。キャラクターたちの表情は場の緊迫感をひしひしと伝えてくる素晴らしいものです。
漫画全体を見ると戦闘シーンが少ない巻などもありますが、バトル漫画としては十分すぎるほどのページを割いており、戦闘がみたいという層でも満足の行く漫画でしょう。
個人的ベストバウトはやはりバロットVSボイルドの最終決戦。
持てる力を全て振り絞っての死闘は最終決戦にふさわしく、
これまで登場した戦い方や武器を導入しているので、バロットの成長が垣間見えるのがまた良い。
また、最終決戦の幕引きは原作とは少し異なるらしく、バロットの台詞は心にぐさりと刺さる秀逸なものとなっていました。
あらすじ部分で紹介した私の一番好きな話である第五・六巻。
全ての単行本で、最も戦闘シーンの少ない巻です。
イースター、ウフコックと共に、証拠品を探しにカジノへと赴く話で、中身ももちろんギャンブル。
しかし、読んでいての興奮の度合いは戦闘シーンに負けず劣らず。
ポーカー、ルーレット、ブラックジャック。
ギャンブルをしているはずなのに、戦闘シーンと変わらないくらいにキャラが動くんです。その構図や構成は天才的とすら言えるでしょう。
ギャンブルの知識なんて全くない私ですが、問題なく楽しめる話に仕上がっていました。
最後に
今回紹介したマルドゥック・スクランブル。
この作品に関して言えば、万人受けするタイプの漫画ではありません。
ダークな世界観に、現実にも存在するグロテスクな犯罪。
それを隠すこと無く描写しているので、私が推奨する年齢は高校生以上です。
前回の不滅のあなたへと同じ感覚で読んでしまうと痛い目を見るでしょう。
また、最初に言った通りこの作品は小説が原作のコミカライズです。
私は原作は未読ですが、興味を持った方は読んでみてみるのもありでしょう。
劇場アニメとしても公開されていますが、コミック版とは構成やキャラデザなどが全く異なるので、割と別作品として観たほうが良いかも知れません。
ちなみに劇場アニメは物によってはR-18指定されていますので、
年齢未満の良い子達は観ちゃだめだぞ。
ではまた!