DL同人の道

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ルパン三世 THE FIRST ネタバレ感想 シナリオにツッコミどころはあるが王道ルパン!

 

 

ルパン三世一世

 

このタイトルにセンスを感じない、レンシレンジです。

直訳するとそうなっちゃうからね、しょうがないね。

タイトルを付けた人はきっとルパンを見たこともなければ曲を聞いたことがないのだろう。

 

さて、冒頭の叫びでもう言っていますが今回紹介するのは、

 

ルパン三世 THE FIRST

 

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ルパン三世

 

※今回は最初からネタバレを含みながら感想を述べていきますので注意

 

 

 

 

 ブレッソンダイヤリーと呼ばれる財宝を記している本を巡って戦うお話。

時代背景は第二次世界大戦から十数年後の世界。ある意味ルパン三世が活躍したドンピシャな時代です。

舞台はヨーロッパ。ナチスの残党が第三帝国復活のために、ブレッソンが書き記した財宝を狙います。

 

正直あらすじは予告編以上のものではないので今回は省略。

 

ストーリー自体は王道のルパン三世

可もなく不可もないTVスペシャルの延長。3DCGで作成したのは悪くない判断。

ナチスが敵であるのは良いのですが、あくまで残党なので規模が小さい。戦闘力が高いキャラもラスボス位しか居ないので、最終決戦は雑魚たちとの闘いを格好いい曲とともにダイジェスト。

つまり、敵に全く魅力がない

ナチスと言う悪の代名詞を扱いきれていない感じでしたね。

 

ブレッソンの財宝に関しても、

古代文明が残した無限のエネルギー装置なのか

古代文明が残した超兵器なのか

結局最後まではっきりしませんでした。

おそらくどちらにも転用できる物なのだろうが、描写を見るに兵器運用が前提の装置にしか思えない。だったらエネルギー云々の台詞は必要ないのではなかろうか。

レティシアが騙されていた情報なら、彼女を操る理由としてアリかもしれないが、彼女自身が解読して得た情報なのでモヤッとします。

 

後、飛行機が変形して兵器になった後の姿。

山崎監督の過去作「リターナー」でも出てきてましたね。使いまわしですね。

 

とまあ、今作はシナリオにツッコミどころが多い

 

ドイツ人兵士でナチス信奉者である兵士が「イエッサー!」とか返事しちゃうのはどういうこったい。

 

一般認知されているブレッソンの財宝の件で、

ルパン「お前も財宝が狙いか?」

レティシア「なんの話!?」

ルパン「は?」

というすっとぼけレティシアの謎。

 

ランベール「お前に情が湧いたのかもしれない」

レティシア「は?」

 

グラフィックは凄く良かったのですが、一つ一つのギミックが極めて浅い。

大枠のシナリオにギミックを入れてあるだけ。バレバレの伏線を当たり前のように回収されても面白みがない。

例えば、

 

レティシアと言う名前は代々引き継がれている。

=直後ダイヤリーの暗号に使用

 

真実を知ったレティシアを殺すことをためらうランベール

=最終的に情が芽生えたと言って彼女をかばう

 

浮遊装置

=ルパン生存の伏線

 

伏線の入れ方が下手くそなんだよなぁ。と言うか

 

レティシアの名前は伏線回収までが早いし、それ以降本筋に関わってこない。

ランベールの情はワンシーンだけで、それ以外に説得力のある情報が無い。

ルパンの浮遊装置は本当に生存のためだけの物。

 

伏線を入れて回収するだけって、それ伏線の意味ある?

 

火をつけてそれを消火してるだけって感じ。

完全にマッチポンプです、本当にありがとうございました。

 

 全体的にもうひと工夫欲しかった所です。

兵器起動のためのキーワードがレティシアの名前で、ダイヤリーを自力で解いた人間でしか扱えない。とか

ランベールは普段からレティシアに優しい爺さんだった。とか

兵器を止めるために浮遊装置が必要だった。とか

 

細かすぎるとか、面倒くさい奴だと思われるかもしれませんが、個人的にはシナリオが下手くそだと思いました。

ストーリー自体は悪くなかったので非常にもったいない!!

 

 

さて、批判ばかりになってしまいそうなので良かった点も話します。

 

まず前記したように、【ストーリーは悪くない】ということ。

ダイヤリーを巡ってナチスと闘うのは、ルパン三世らしいお話です。

変に奇をてらうよりも、こういった王道な話のほうがファン層にとってはありがたい。

ドラクエ? ははっ、何の話かな?)

活躍は少なかったとは言え、ルパン一味の見せ場はお約束。めちゃくちゃ格好良く描写されていました。銭形警部とのカーチェイスはホント素晴らしい。

最終決戦はダイジェストにせず、きちんと描写してほしかったですけど。

 

加えて凄いのが【3DCG】。

山崎監督は日本でも数少ない3DCGクリエイター監督ですが、その肩書に負けない出来だったと思います。日本的なアニメ、漫画の描写と親和性が高く、ルパン三世を見事に3D化してくれていたのは嬉しかったです。

個人的に良かったのが次元大介

3DCGって無精髭と相性抜群ですね。整った顎髭と、整っていないもみあげ近くの無精髭。手書きでは表現できない一本一本の毛がめっちゃ格好良かった。

帽子から覗く目もダンディで憧れますね。

 

あと絶対領域!!

 

 

総評

 

ツッコミどころ満載の王道ストーリー

「シナリオ? そんなものよりグラフィックを観ろ!!」

ルパン三世のファンなら、観ても観なくても損はない。

DVDを待っても問題のない作品です。

 

 

ではまた!!